分光シートと紙コップを使って,透過型分光器を作ります.
必要なものは,紙コップ,分光シート(今回は,ケニス,No. 115-817を使用.ホームセンターなどで販売されているラッピングフィルムでも可能です.),黒い紙,はさみ,カッター,両面テープ,セロハンテープです.
まず,紙コップの内側の側面に黒い紙を貼ります.底には貼らなくて結構です.側面を黒く塗っても結構です.紙コップ内が側面からの光で明るくならないようにします.
手順1 |
次に,紙コップの内側に1 cm四方程度の穴をあけます.少し中心からずらします.
手順2 |
黒い紙で,紙コップの蓋を作り,紙コップに貼付けます.蓋に,カッターで2 cm程度の切れ込みを作ります.切れ込みの位置に気をつけて下さい.切れ込みは,底に作った穴の対角線上に来るように作ります.下の方にある構造の写真をご覧下さい.
手順3 |
最後に,紙コップの底の穴に,分光シートを貼ります.
手順4 |
蓋のスリットから光を取り入れ,底の穴から覗きます.
蛍光灯の光では,下の写真のように見えます.
蛍光灯 |
蛍光灯 |
蛍光灯の光は白く見えますが,実際には青色と緑色,赤色で構成されています.スリットに近い方が青色になっています.青い光は波長が短い光です.このように,光を波長の成分にわけることを分光と呼びます.光の干渉を利用しています.原理は,高校の物理で学習していると思います.
白色LEDの光では,下の写真のように見えます.
白色LED |
白色LED |
違いが分かるでしょうか.蛍光灯の光では赤色と緑色の間に黒い線がありますが,白色LEDの光ではありません.人間の目で同じような白い光に見えても実際には異なります.
今回,作成した分光器の構造は,下の写真のようになっています.
構造 |
レーザー光や太陽光を観察するときは,カメラを通して観察しましょう.直接見ると,目を怪我します.上の写真は,iPadを使って取りました.
観察 |
分光器には,透過型の他に反射型があります.反射型の簡単なものは,CDを使って作ることができます.それは,またの機会に紹介します.
このようなものを観察できます |
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