2015年7月27日月曜日

教員紹介ー宇野和行

何かのお仕事に繋がるかもしれないので,自己紹介をします(ブログ開設から1年以上経っていますが).この研究室ブログの管理者です.下記内容は,大学の研究者総覧などに公開されている情報と思います.
2015年度の本研究室メンバー.右端が本研究室ブログの管理者.

准教授 宇野和行(UNO Kazuyuki) 博士(工学)

所属
山梨大学 大学院 総合研究部
    (工学部 電気電子工学科)

連絡先
kuno@yamanashi.ac.jp

研究テーマ
軸方向放電励起気体レーザーの研究とその加工応用・医療応用の研究

キーワード・専門
気体レーザー,CO2レーザー,エキシマレーザー,真空紫外レーザー,など
レーザー工学,放電工学,高電圧工学,光学,電気回路,レーザー加工,レーザー医療,など

学会活動
レーザー学会,応用物理学会,放電学会

講義経験
微分積分学,電磁気学(演習),電気エネルギー変換工学,高電圧工学,発送電工学特論,家庭の中のエレクトロニクス(教養科目),実験系の科目(光伝送,PID制御,分光,コンデンサ)など

学歴
1998年3月 福岡県立 八幡高等学校 卒業
2002年3月 宮崎大学 工学部 電気電子工学科 卒業
2004年3月 大阪大学 大学院 工学研究科 博士前期課程 電子情報エネルギー工学専攻 修了
2008年9月 大阪大学 大学院 工学研究科 博士後期課程 電子情報エネルギー工学専攻 修了
       博士(工学)(大阪大学)の学位取得

職歴
2008年10月 財団法人 レーザー技術総合研究所 研究員
2009年4月   山梨大学 助教
2017年4月   山梨大学 准教授

受賞
2012年11月 国際会議14th APALMSにおけるBest Poster Award
     (The Asian Pacific Association for Laser Medicine & Surgery)
2014年3月   山梨大学における平成25年度優秀教員奨励制度における研究特別奨励賞


福岡県北九州市出身で,宮崎大学で4年間勉強し,大阪大学レーザーエネルギー学研究センター(旧,大阪大学レーザー核融合研究センターの時代からいました)で7年間勉強・研究していました.気体レーザーの研究を,約17年行っています.

気体レーザーはレーザー産業において大きな割合を占めています.また,気体レーザーは,固体レーザーの発振領域と異なる領域,真空紫外や紫外,中赤外でレーザー発振可能です.しかし,放電のような難しい現象を取り扱うため,現役の研究者があまりいません.世界でも希有な気体レーザーの研究者です.

最近では,CO2レーザーによるレーザー加工やレーザー医療の研究も行っています.

SPIEのPhotonics WestやJLPSのLPMなどの国際会議と,レーザー学会と応用物理学会の国内学会で,毎回,研究成果を報告しています.

また,2009年4月より,公益財団法人 レーザー技術総合研究所の共同研究員です.2013年7月より,文部科学省 科学技術・学術政策研究所 科学技術予測センター(旧,科学技術動向研究センター)の専門調査員です.2018年4月より,大阪大学接合科学研究所の共同研究員です.

レーザー以外にも,微積の講義も評判がいいようです.

研究室の見学や技術相談,共同研究(いくつか共同研究契約により縛られていますが)など,大歓迎です.お気軽にご連絡ください.

2018年4月10日 追記.

2015年7月26日日曜日

Introduction

This is the blog of Akitsu & Uno laboratory in University of Yamanashi.

The Author is Kazuyuki Uno and an assistant professor of University of Yamanashi, Japan.  He is a researcher of gas lasers like CO2 lasers, excimer lasers, and etc.  He learned gas lasers from Dr. Jitsuno in ILE, Osaka University.

Our gas laser is a longitudinally excitation scheme to realize a simple, compact, and low-cost devise.  Our gas lasers are consisted of a laser tube, a storage capacitance, a spark gap, and a high-voltage pulse-power supply only.  So, our gas lasers do not have a preionization system and a fast gas flow system to realize an uniform discharge.  The laser tube size is a length of 1030 cm and an inner diameter of 25 mm in UV lasers, and a length of 30100 cm and an inner diameter of 1020 mm in CO2 lasers.

Our CO2 laser (9.211.4 μm), for example, produces an output energy of 52.0 mJ with a spike pulse width of 145 ns and a pulse tail length of 58.8 μs (K. Uno, et al., Rev. Sci. Instrum. 85, 103111 (2014)).  In our CO2 lasers, the output energy of the pulse tail is controllable.  Moreover, our CO2 laser produces a tail-free short-pulse with a pulse width of 60200 ns (1020 mJ) and a log pulse with a pulse width of 30100 μs (20100 mJ). 

Our CO2 laser with 45-cm long discharge tube
Magnified time-scale view of spike pulse part of CO2 laser 
Overall waveform of CO2 laser

Our N2 laser (337 nm), for example, produces an output energy of 345 μJ (K. Uno et al., Rev. Sci. Instrum. 84, 043103 (2013)).  Additionally, although UV gas lasers have a large beam divergence by a high gain, our N2 laser also produces a good quality beam with a full-angle beam divergence of 0.3 mrad and an output energy of 2.6 μJ (K. Uno, et al., Rev. Sci. Instrum. 85, 096108 (2014)).

Our N2 laser with 20-cm long discharge tube
Discharge and oscillation
Laser beam of N2 laser
Our F2 laser (157 nm), for example, produces an output energy of 140 μJ at a pressure of 40 Torr (M.A.M. El-Osealy et al., Opt. Commun. 207, 255-259 (2002)). 

2015年7月20日月曜日

2015年7〜9月のスケジュール

2015年の7月・8月・9月のスケジュールです.
たくさん学会発表があります.がんばりましょう!

7月31日,理化学研究所東京連絡事務所(東京都千代田区).
第15回レーザー学会「レーザーのカオス・ノイズダイナミクスとその応用」専門委員会.
宇野が「軸方向放電励起CO2レーザーにおけるパルス制御」を発表します.

8月3日,山梨大学.
学部4年生の工学研修.
現在行っている卒業研究において読んだ英語論文についてプレゼンします.

8月8日,山梨大学.
オープンキャンパス.
本研究室も見学可能です.

8月24日〜28日,山梨大学.
高専生のインターンシップ.本研究室には,2名の生徒がインターンに来ます.

9月13日〜16日,名古屋国際会議場(愛知県名古屋市).
第76回応用物理学会秋季学術講演会.
13日に本研究室のM1の山本君が,
「テール付き短パルスCO2レーザーによる合成石英の加工特性」
(山本拓哉1,渡邉美裕1,宇野和行1,秋津哲也1,實野孝久2,
 1山梨大工,2阪大レーザー研)
を発表します.
14日に,共同研究を行っている東海大学のM2の曽根さんが,
「Triple-axicon光共振器によるアジマス偏光パルスCO2レーザーの開発」
(曽根有紀1,黒川悠揮1,遠藤雅守1,宇野和行2,
 1東海大理,2山梨大工)
を発表します.

9月17日〜18日,金沢大学角間キャンパス(石川県金沢市).
平成27年電気学会 基礎・材料・共通部門大会(A部門大会).
17日,共同研究を行っている近畿大学のB4の田中さんが,
「高速高電圧固体スイッチを用いた軸方向放電励起気体レーザーの研究」
(田中美優1,澤稜介1,丁正也1,松本壮平1,神藤翼1,宇野和行2,
 津山美穂1,中野人志1,1近畿大理工,2山梨大工)
を発表します.

2015年7月17日金曜日

講義

現在,講義で使用している教室です.
甲府キャンパスで一番広い教室を使用しています.
教室
教室
宇野は,現在,微分積分学Iと電気エネルギー変換工学(誘導機と同期機),いくつかの実験科目のテーマ(コンデンサ,分光,PID制御)を持っています.時間割にはありませんが,4月に高校数学の補講を行っていたりもします.これまでに電磁気学I演習を受け持っていたこともあります.

2015年7月14日火曜日

N2レーザーの研究紹介

我々の研究室では,N2レーザー(波長337 nm)を使用し,軸方向放電励起気体レーザーの諸特性の調査を行っています.

これまでに,気体レーザーの常識とは異なる方法で,レーザー発振を観測しました.例えば,ランプと同じ方式による発振やスイッチレス発振,高品質ビーム発振などがあります,

「ランプと同じ方式による発振」
エキシマレーザーとエキシマランプは,励起メカニズムが異なり,エキシマランプの放電方式ではエキシマレーザーは発振しないと考えられています.エキシマランプの放電方式でも,軸方向放電励起方式を組み合わせることにより,N2レーザーが発振することを実証しました.

「スイッチレス発振」
これまで,紫外気体レーザーでは,数十nsの高速の電圧パルスを放電管に印加しなければならないと考えられてきました.しかし,軸方向放電励起方式を用いることにより,N2レーザーでは,立ち上がり時間27 μsの遅い電圧パルスでもレーザー発振すること実証しました.

「高品質ビーム発振」
紫外気体レーザーの課題の一つは,ビーム品質にあります.市販の紫外気体レーザーは矩形ビームで,ビーム広がり角が3 mrad以上となっています.軸方向放電励起N2レーザーにおいて,放電の制御だけにより,円形ビームでビーム広がり角0.3 mradのきれいなビームが生成可能であることを実証しました.

また,励起回路の開発や放電管サイズの調査により,非常な簡便な装置構成による高出力や低容量・高効率発振が可能となりました.

我々の一般的なN2レーザー装置は,長さ10 cmから30 cmのレーザー管とスパークギャップ,100 pFから1000 pF程度の充電コンデンサ,高電圧パルス電源(ロシア型パルス電源とトランス)で構成されます.
軸方向放電励起N2レーザー,レーザー管の長さ28 cm
発振中
レーザービーム
写真のような長さ28 cmのレーザー管では,300 μJ程度の高出力発振が可能です.また,これまでに,写真のような簡単な装置構成の軸方向放電励起N2レーザーでは,700 μJ程度の出力までは観測しています.

現在は,さらなる単純化や高繰り返し化などの研究を行っています.

発表論文
1) K. Uno, et al., “Longitudinally excited N2 laser with low beam divergence”, Rev. Sci. Instrum. 85, 096108 (2014).
2) K. Uno, et al., “Comparison of modified driver circuit and capacitor-tranfer circuit in longitudinally excited N2 laser”, Rev. Sci. Instrum. 84, 043103 (2013).
3) K. Uno, et al., Longitudinally excited N2 laser without high-voltage switches”, Rev. Sci. Instrum. 79, 063107 (2008).
4) K. Uno, et al., “Longitudinally Excited N2 Laser Pumped by Lamplike Discharge”, Jpn. J. Appl. Phys. 45, 1651-1653 (2006).

2015年7月12日日曜日

レーザーに関する研究紹介2

我々の研究室では,新しい気体レーザーの開発とその応用分野の研究を行っています.

気体レーザーは,多くの発振媒質(波長),多様な放電励起方法があります.

我々が目指す気体レーザーは,誰でも・どこでも・いつでもすぐに動作可能な低コストで高性能なレーザーです.

「誰でも」
専門家でなくても作れる・動かせるレーザーを目指しています.本研究室の気体レーザーは全て手作りです.レーザー管も電源も手作りです.本研究室にある気体レーザーのほとんどは,本研究室の学生に作ってもらいました.本研究室で学べば,誰でも気体レーザーを作ることができるようになります.
実験室
「どこでも」
小型でポータブルのレーザー装置を目指しています,我々の目標は,市販のHe-Neレーザーのような装置から,遠赤外域から真空紫外域のレーザーを出力することです.
He-Neレーザー
「いつでもすぐに」
メンテナンスフリーでウォームアップフリーで,スイッチを入れればすぐに動作するレーザーを目指しています.

「低コスト」
我々の気体レーザーは装置構成が非常に簡単で部品点数が少ないため,コストを低くすることが期待できます.大学の実験室で作成した装置は1台あたり30万円程度です.

「高性能な」
気体レーザーの特徴である高出力エネルギーを活かしつつ,気体レーザーの苦手な高ビーム品質や高繰り返し動作を目指しています.また,基本構成が同じレーザー装置によるCO2レーザーやエキシマレーザーの発振を目指しています.

レーザーはあくまで道具(ドリルやノコギリのような工具)ですので,産業・医療で使用するためには,低コストで小型で,誰でも簡単に使用できるものが望ましいと思います.

気体レーザーをよくご存知の方は,我々の目指す気体レーザーは気体レーザーの常識から逸脱しており不思議に思われるかもしれません.我々は,上記のような新しい気体レーザーを実現するために,「軸方向放電励起方式」という方式を用いた気体レーザーについて研究を行っています.「軸方向放電励起方式」については,後日説明します.
軸方向放電励起N2レーザー,レーザー管の長さ28 cm
発振中
レーザービーム

CO2レーザーの研究紹介

本研究室のCO2レーザーの研究としては,主に,放電によるレーザーパルス波形の制御とレーザーパルス波形に依存するレーザー加工特性の調査を行っています.

我々が開発したCO2レーザーを紹介します.
大きな特徴は,レーザーパルス波形の制御と円形・高品質ビーム,シンプルな装置構成です.

「レーザーパルス波形の制御」
軸方向放電励起CO2レーザーで一般的な長パルス(半値幅:数十μsから数ms),TEA-CO2レーザーのようなテール付き短パルス(尖頭パルス幅:約100 ns,パルステール長:数μsから数十μs),QスイッチCO2レーザーのようなテールフリー短パルス(半値幅:約100 ns)を,1台のレーザー装置から出力します.長パルスにおけるレーザーパルス幅やテール付き短パルスのパルステールエネルギーが制御可能です.
尖頭パルスの拡大図
レーザーパルスの全体図

「円形・高品質ビーム」
円形の高品質なレーザービームが出力可能です.ガウシアンビームやドーナツ型ビーム,トップハットビームを出力します.
ガウシアンビーム
トップハット型ビーム

「シンプルな装置構成」
我々の一般的なCO2レーザー装置は,長さ50 cmから70 cmのレーザー管とスパークギャップ,500 pFから2000 pF程度の充電コンデンサ,高電圧パルス電源(ロシア型パルス電源とトランス)で構成されます.
CO2レーザー,レーザー管の長さ55 cm

出力エネルギーは,レーザーパルス波形によって異なります.これまでに論文や学会で報告したエネルギーとしては,長パルスで200 mJ程度,テール付き短パルスで100 mJ程度,テールフリー短パルスで20 mJ程度となります.

我々は,開発したCO2レーザーを用いて,様々なガラスのクラックレス・マーキングや合成石英ガラスの切削,歯科応用を目指した象牙のきれいな切削を実現しています.加工応用については,後日,ご紹介します.

CO2レーザーの研究は,精電舎電子工業株式会社と製品化を目指した共同研究を行っています.2015年8月末に製品発表予定です.山梨大学医学部歯科口腔外科と形成外科と医療応用について研究を行っています.東海大学理学部物理学科の遠藤雅守教授と軸対称偏光CO2レーザーの開発とCFRP加工について,近畿大学理工学部電気電子工学科の中野人志教授と軸方向放電励起気体レーザーの固体電源の開発を行っています.

発表論文
1) K. Uno, et al., "Glass drilling by longitudinally excited CO2 laser with short laser pulse", Proc. SPIE, 9350, 9350E (2015).
2) K. Uno, et al., "Short-pulse CO2 laser with longitudinal tandem discharge tube", Rev. Sci. Instrum. 85, 103111 (2014).
3) K. Uno, et al., "Longitudinally excited CO2 laser with tail-free short pulse", Proc. SPIE, 9266, 9266U (2015).
4) K. Uno, et al., "Fast Discharge Circuit for Longitudinally Excited CO2 Laser", J. Infrared, Milli. Terahz. Waves, 34, 217-224 (2013).
5) K. Uno, et al., "Relation between Discharge Length and Laser Pulse Characteristics in Longitudinally Excited CO2 Laser", J. Infrared, Milli. Terahz. Waves, 34, 225-230 (2013).
など.